津波で被災した獅子舞の道具新調に対する支援

活動支援|017
団体名|小室契約会
地域|宮城県石巻市北上町


内容
『津波で被災した獅子頭の新調』
リアス式海岸が入り組んだ北上町十三浜の各浜には、春祈祷(獅子舞)の風習が生活に息づいており、毎年2月になると獅子が家々を練り歩いていました。
なかでも、小室集落は伝統的な方法が色濃く残っていたといいます。29棟150人、いつもは静かな小室の集落も、その日になるとまちを離れた若者のみならず、めずらしい獅子舞を一目見ようと撮影隊や観光客など300人もの人でにぎわいました。
小室の獅子舞の起源は定かではありません。地元の高齢者の方によると、数百年つづくといわれているそうですが、いつからはじまったのかは分からないといういいます。
津波により、獅子舞を保管していた公民館、集落の半数ほどの民家が被害を受けましたが、避難が早く集落の多くの方は無事でした。そして、津波から3日後、流されてしまった2頭の獅子が、海に浮かんでいるのを漁師の手で偶然にも発見され、集落にもどってきました。
立派な獅子頭でしたが、破損の程度が大きく、修復するのは困難でした。
生活に根ざした風習であったことから、県の無形文化財への登録を辞退していたために、文化財としての支援を受けにくく、また、被災して家を失っている状況で、高価な獅子頭を新調することもままなりません。
しかし、集落の方が一同に集い、皆が参加する祭をなんとしても復活させたいという願いは、日増しに高まっています。獅子が奇跡的に戻ってきたこと、踊り手もいることから、村の復興のためにも一刻も早く獅子舞を復活させたいと願っています。


獅子舞の概要
小室の獅子舞は、古い形式をいまも色濃く残しています。
この獅子舞は、集落の家長全員が参加する契約講(*1)・小室契約会によって執り行われています。
獅子舞は、はじめに五十鈴神社でご精進をしたあと(かつては数日間に渡って精進したという)、集落にある全ての家々をまわり、悪霊を村境まで追い払うというお祭りです。
この獅子舞には、ジャラガシと呼ばれる悪霊役がおり、ジャラガシは、獅子を”怒らせる”ために、ひょっとこのお面を着け、派手な衣装を身にまとい、隆々とした木彫りの男根がつけられています。家の前で寝ている獅子にいたずらをし、挑発するジャラガシ。誰だと言わんばかりにゆっくりと動き出した獅子は、挑発するジャラガシを怒り心頭になって追いかけ、窓から家の中に入ります。そして、最後に玄関からジャラガシを追い出して悪霊を追い払らわれます。これを29棟全ての家で行います。それぞれのお家で食事と酒が出されるため、獅子舞は朝から夕方遅くまで続きます。獅子頭はたいへん重いため、会員が持ち回りで担ぎます。
獅子とジャラガシのほかに、笛と太鼓のお囃子が伴います。
基本的には全員で獅子やジャラガシを担うのですが、獅子舞の名手、ジャラガシの名手がおられ、それぞれにオリジナルな挑発の仕方、獅子の舞い方があり、祭を盛り上げます。
*1 主として東北地方に分布する村落内の集団。単に契約とも呼ばれる。契約講は,すでに近世前期の地方史料に現れるが,現代でも機能を維持している地域も少なくない。その場合,睦親講とか実業団など他の名称に変えているものもある。さまざまな形態があるが,一村落を単位に構成される,(1)戸主会的な型と,同じく(2)若者組的な型が基本型とみられる。両者が一地域に重層する形態もある。(1)は,戸主を構成員とし,規約をもち,春秋2回ほど契約の寄合を厳粛に開く。
世界大百科事典KOTOBANK.JPより引用(http://kotobank.jp


対象・支援方法など
津波で被害にあった、獅子舞の道具(獅子頭、布、囃子の楽器など)を新調し、祭を復活する


希望支援額
獅子頭の新調(うち一部) 30万円